宝石のはなし


2.ダイアモンドの選び方U


前回の「1.ダイアモンドの選び方」をお読みいただいたから、「どうも文章ばかりでわかりにくい画像を駆使して説明をして
ほしい。」と言うご意見や、あるいは「カラーはなぜからでなくから始まるのか」と言うご質問をいただきました。
とりあえずテキスト中心の表示の軽いページで考えておりますので、今後必要に応じて多少は画像も使用したいと思って
いますが、駆使するところまではまだだいぶ先のことになりそうです。
さて、なぜカラーはからでなくから始まるのかと言うことですが、これはDIAMONDだからそのからきていると言う
説が一般的なようですが、ほんとのことはどうなのでしょう。GIA GGの方ご存知でしたら教えてください。
ただ、ひとつ言えるのはカラーといえどもその着色原因となる窒素は微量は含まれて、見た目では以上なら完全に無
色に見えるので、仮に窒素の含有量に比例してA・B・Cというグレードを作っても目視では鑑別できないかもしれないと言
うこと。
こんな説明では不十分でしょうか?ただこのGIA方式がこんなに広く普及した理由の一つはこのアルファベット順のカラー
グレードが分かりやすかったということもいえるのではないかと思います。


さて、前回のつづきです。4Cによるダイアモンド選びの一例として、F・VS・VeryGood・0.5ct というグレードをあ
げましたが、もう少し詳しくその理由をお話しましょう。

カラー
最高のカラーは無色のですからは3番目のカラーということになります。さらに〜となるとだんだん
黄色くなってくると言うことですが、その黄色みの原因はごくわずかに含まれる窒素です。窒素の含有が多いと黄色みは濃
くなります。
、の色の違いはごくごくわずかでそれは指輪やペンダントなどの枠に装着された状態では鑑別できません。しか
もテーブル側・・・上から見た状態では、虹色に輝く分散光の影響でさらにその違いはわかりづらいものです。
つまり、指輪にして指に装着した状態のダイアモンドの微妙な色の違いと言うのは非常に見分けるのが困難な物であると
いえます。
もちろん適切な鑑別環境のもとでプロがみればDとFの違いは歴然としています。が、それはあくまで正しい鑑別環境という
前提が必要です。

これはあとでするクラリティの説明でも同じことが言えますが、「鑑定書をくっつけたまま指輪をすることはできない」というこ
とがいえると思うのです。あるいは値札や領収書をつけてジュエリィーをする人はいないと言うことです。


クラリティ 
VSというクラリティが実際どういうものかというと、訓練をつんだ専門家が10倍のルーペでみて発見できるごく小さなイ
ンクルージョン=内包物があるということです。これはふつうに指につけているダイアモンドの指輪をルーペでみてもまず見
分けることが出来ません。
通常、鑑定作業に入る前に石の洗浄が行われますが、指輪などで実際に使用されていたダイアモンドですと洗浄だけでも
かなりの手間ひまを要する作業となります。そうして完全に表面の汚れなど異物が除去された状態ではじめて鑑定できるの
です。
SIクラスですとこれは10倍のルーペで容易に見れる小さな内部特徴あります。しかしそれでも肉眼でそれを見つけることは
まず出来ません。

つまりVSSIのダイアモンドがジュエリーとして実際に身につけられる時にはFLVVSと見かけ上全く差がないという
ことです。

カット
カットについては前回述べたとおりEXやVGという総合評価だけでなくパビリオン角度が正確に40度45分になっているか
ということに注意することがたいせつです。

カラー・クラリティはそんなにハイグレードでなくても大丈夫
その予算でひとまわり大き目のダイアモンドを選びましょう

ということで見た目重視ともいえますが、実際見て美しくなければダメですし見てもわからないことに投資しても,見た目は
良くならないということです。
その辺のバランスを考えた結果の1つがF・VS・VeryGoodということです。
さらに言うならSIでも肉眼で見たところはD・FLと大差ないと言えるのです。もちろん鑑定すれば全く違いは歴然なの
ですが指輪になった状態で実際に身につけてと言う条件ではそういうことも言えるのです。
ただこのF・VSというグレードも婚約指輪としてのプレゼントとして多少鑑定書上の体裁を考慮したお薦めグレードで、(花嫁
の純白無垢なイメージをそのままダイアのグレードに反映させようとする方が多いものですから)自分で使うためのダイアモンド
ならもっと大胆に好みに応じて違ったグレードも選んでよいと思います。
たとえば、私が普段しているダイアモンドリングですが、K・SI・EXというグレードです。カラーというといかにも低いグ
レードと感じる方もいるでしょうがカラーの場合グレードが高い低いと言うよりそういう色であると言うことなのですから、選ぶ
人の好みしだいだともいえるのです。しかも普段あまり見かけることの少ないかもしれないというカラーが意外に黄色みを
感じさせないのです。カラーぐらいになるとに近い(+)に近い(-)とではかなり差がありますので、私の(+)
といえるのだと思います。それにしてもを選んだ理由の一つは自分のイニシャルだからと言うことですからカラーの選択は
それくらい自由にあるいは適当に出来るということがいえると思います。

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